気づけば1日があっという間に終わっている。
そんな日々を過ごしていると、いつの間にか心の余裕がなくなり、ちょっとしたことでイライラしたり、やるべきことに集中できなくなってしまうことがあります。
忙しさのなかで自分を見失いそうなとき、「意識を向け直す時間」をとってみることも大切です。
そこで注目されているのが、感謝のジャーナリングというシンプルな習慣です。
やることはごく簡単で、週に数回、できれば毎日、自分が感謝できることを1〜3つ書き出すだけ。
このささやかな習慣が、実は心や体の調子を整える効果があることが、心理学の研究でも明らかになっています。
たとえば、EmmonsとMcCullough(2003)は、感謝を記録することによって、前向きな感情の増加、睡眠の質の改善、運動量の増加、人生への満足感の向上などの効果があることを報告しました。
何かを変えようと努力する前に、「すでにあるもの」に目を向けてみる。
その視点の切り替えこそが、ストレスの軽減や集中力の回復につながる第一歩になるのかもしれません。
感謝のジャーナリングとは
感謝のジャーナリングとは、その名の通り「感謝していることを日々書き留める習慣」のことです。
特別なルールはなく、内容も自由。
たとえば、こんな些細なことでも十分です。
• 朝の光が気持ちよかった
• 通勤電車で席をゆずってもらった
• 忙しい中でもコーヒーをゆっくり飲む時間がとれた
大切なのは、ポジティブな出来事を“見つけようとする姿勢”と、それを言葉にして外に出すこと(書くこと)。
ほんの数分でも、書くという行為を通じて、私たちの意識は“今あるもの”へと向き直ります。
では、いつ・どのように書くのがいいのでしょうか?
感謝のジャーナリングはいつ・どのように書くか?
おすすめは、夜寝る前または朝のスタート時。
夜は1日を振り返って心を整える時間に、朝は前向きな気持ちで1日を始めるスイッチとして活用できます。
記録の方法は、紙でもデジタルでもOK。
ノートにペンで書くのが好きな方もいれば、スマホのメモアプリや日記アプリを使う方もいます。
自分が続けやすい形を選ぶのがいちばんです。
とはいえ、「何を書けばいいかわからない」「毎日思いつかない」という声もよく聞かれます。
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感謝のジャーナリングが心と生活に与える変化
実際に感謝のジャーナリングを始めてみると、
「何を書けばいいか迷ったけど、意外と出てくる」
「書いたあとは、少し気持ちが落ち着く」
そんな声がよく聞かれます。
ただ感謝を“書く”だけの行為なのに、どうしてこれほど心に影響があるのでしょうか?
それは、感謝という視点が、私たちの“注意の向け方”そのものを少しずつ変えていくからです。
人は無意識のうちに「足りないもの」「うまくいかなかったこと」に意識が向きがちですが、感謝を書き出すことで、「すでに得られているもの」「支えてくれている存在」に光を当てるようになります。
この視点の切り替えが、ストレスや不安の軽減、そして穏やかな集中状態につながっていくのです。
こうした変化は感覚的なものだけでなく、科学的にも裏づけがあります。
心や体の調子が整う
心理学者EmmonsとMcCullough(2003)の研究では、感謝できることを毎週または毎日記録するよう指示されたグループが、次のような変化を経験したと報告されています。
• ポジティブな感情(喜び・楽観性)の増加
• 人生に対する満足感の向上
• 睡眠の質や運動量の改善
• 他者との関係性(つながり感)の強化
特別な方法ではなく、ただ「日常のありがたかったこと」を書く、というだけのシンプルな実践によって、気分・体調・人間関係にまで波及する変化が現れたことは注目に値します。
つまり、感謝のジャーナリングは「その瞬間の気分が少し良くなる」というだけの一時的な対処法ではありません。
日々の意識の向き先を静かに変え、心の土台を安定させていく積み重ねの習慣として、生活全体にじわじわと効いてくる力を秘めています。
感謝が職場にもたらす影響
また、感謝のジャーナリングは、心を整えるセルフケアとして日常生活に役立つだけでなく、働く環境や人間関係にもポジティブな影響を与えることが、近年の研究で明らかになっています。
仕事のやる気が高まる
たとえば、ホテル業界で働くスタッフを対象とした研究(Kim et al., 2020)では、毎日「その日よかったことを3つ書き出す」シンプルな感謝介入を3週間続けたところ、従業員のワークエンゲージメント(仕事への前向きな姿勢)が有意に高まったという結果が得られました。
ストレスの多い現場でも、「今日はこんなことがありがたかった」と振り返る時間を持つだけで、仕事に対するモチベーションや感情がポジティブに変化したのです。
同僚への信頼感が高まり、仕事への満足度が向上
また、日本の自治体職員を対象に行われた研究(Yamamoto et al., 2022)では、職場内で感謝を伝え合う仕組みを導入したところ、同僚への信頼感が高まり、仕事への満足度も向上したという報告があります。
このように、感謝の視点を職場に持ち込むことで、個人の心だけでなく、チーム全体の人間関係や空気感にも好影響が波及することが示唆されています。
感謝が絶対的な効果を生むとは言えない
感謝のジャーナリングには、職場や人間関係にも前向きな影響をもたらす力があります。
自分自身のストレス対処としてだけでなく、働く環境を少しずつ整える“静かなレジリエンス”としても、大きな可能性を秘めているのです。
けれど、どんなに効果があっても「続けられなければ意味がない」と感じる方もいるかもしれません。
実際、最初は「なんとなくいい気がする」と思っても、いつの間にかやめてしまった…という声も多く聞かれます。
感謝のジャーナリングを続けるコツ3選
だからこそ大切なのは、「効果のある方法」を知るだけでなく、それを無理なく日々に組み込む工夫です。
感謝のジャーナリングは、ほんの数分でできる反面、習慣にするにはちょっとしたコツが必要です。
ここでは、実際に続けている人たちの声や研究で用いられている手法をもとに、三日坊主で終わらせずに続けやすくなる3つのコツをご紹介します。
コツ①「寝る前の3分」を決めておく
タイミングを毎回悩んでいると、それだけで意志力を使ってしまいます。
そこでおすすめなのが、「夜、ベッドに入る前の3分だけ書く」と決めてしまうこと。
「書いたら寝る」と決めておけば、習慣のスイッチとして定着しやすく、1日の終わりを整える“儀式”のようにもなります。
コツ②うまく書こうとしない
感謝のジャーナリングは、誰かに見せるものではありません。
「うまく書けない」「毎回同じようなことしか書けない」と気にする人もいますが、大切なのは“何に意識を向けたか”という内面のプロセスです。
同じようなことでも、毎日違う気持ちで受け取っているかもしれません。
「ありがたい」と感じた瞬間を、そのまま書いてみましょう。
たった一言でも十分です。
コツ③続かない日があっても、また戻ればOK
習慣化において一番大事なのは、「続けること」よりも「戻ってこられること」。
どんなに意義のあることでも、忙しい日が続いたり、気分が乗らないときは、書けないこともあります。
でも、感謝のジャーナリングは、義務でも達成目標でもありません。
「また今日から始めよう」と思えたとき、それだけで十分です。
このように、感謝のジャーナリングは、完璧さを求めず、自分にとっての“ちょうどいい形”を見つけることが継続のカギになります。
あなたにとって、心が少し整う時間。
それをつくるための小さな習慣として、このジャーナリングをぜひ気楽に取り入れてみてください。
感謝のジャーナリングQ&A
感謝のジャーナリングはシンプルな習慣ですが、実際に始めてみると「続けること」の難しさに直面することもあります。
ここでは、よくあるつまずきや疑問と、その乗り越え方をご紹介します。
Q. 「書くことがない日がある」
どんなに感謝の気持ちが大切とわかっていても、気分が乗らなかったり、特に何もなかったと感じる日もあります。
そんなときは無理に絞り出さず、「今日は疲れて書けなかったけれど、今こうして思い出そうとしていること自体に感謝」と書いてもOKです。
「書こうとする姿勢」にも、じゅうぶんな価値があります。
Q. 「毎日書かなきゃと思うと、プレッシャーになる」
習慣にしようと思うあまり、「毎日やらなきゃ」と気負ってしまう人もいます。
でも、感謝のジャーナリングは義務ではなく、心を整えるための道具。
数日空いても構いません。「また今日から書こう」と思えたその瞬間から、もう再スタートです。
Q. 「同じことばかり書いている気がする」
毎日書いていると、似たような感謝が何度も出てくることがあります。
でも、それは“感謝できるパターン”があなたの中に根づいているという証。
繰り返しの中にも、その日の気分や視点の違いがにじみ出るので、同じようでいて、少しずつ違う記録になっています。
「やってみたいけど、自分に合うか不安」
最初からぴったりのやり方が見つからなくても大丈夫です。
紙がしっくりくる人もいれば、スマホのメモで十分な人もいますし、思いついた時だけ書く“ゆるいスタイル”でもいいのです。
まずは試してみて、自分に合うリズムを見つけていくことが大切です。
感謝のジャーナリングは、“うまくできること”よりも、“やってみようとする姿勢”が何より価値のある行動です。
誰に見せるわけでも、評価されるものでもありません。
自分のための、静かで優しい時間として、どうか気楽に続けてみてください。
まとめ
ここまで、「感謝のジャーナリング」というシンプルな習慣について、実践方法から科学的根拠、続けるためのコツやよくある悩みまでご紹介してきました。
感謝のジャーナリングは、
• 特別なスキルも道具もいらず
• たった数分でできて
• けれど心や体、そして人間関係にまで静かに影響する
──そんな小さな習慣です。
研究でも示されているように、感謝の記録を続けることで、
気持ちが前向きになったり、睡眠や集中力が整ったり、人とのつながりに優しさを持てるようになるといった変化が起こりうることがわかっています。
でも、完璧に続ける必要はありません。
うまく書けない日があっても、しばらく間が空いても、「また今日から始めよう」と思えたら、それで十分です。
もしまだ始めていない方は、今夜寝る前に、今日ありがたかったことを1つだけ書いてみる
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